こんにちは!
Animals Life Savesのmichiです。
多摩川。
東京の奥多摩~羽田まで、およそ138㎞にも及ぶ、日本でも有数の河川です。
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「これがライオンだったら同じことはしないはず」
そう話すのは、フリー写真家の小西修さん(62)。
奥さんと結婚して29年。
ですが、その間、旅行に行ったことも無いと言います。
夫婦の日課は、専ら多摩川の河川敷に存在する野良猫の保護活動。
きっかけは修さんがフリー写真家として活動していた最中、家の近くの公園で虐待に遭っている猫の存在でした。
人間が猫の棲みかを壊して死体をその上に乗せる。
通りがけに猫を蹴り飛ばす。
ゴルフクラブで殴る。
そうしているうちに、小西さんは多摩川に目を向けました。
予感は的中、河川敷にはさらに過酷な現実が待っていました。
そして猫を救出しようと奔走する日々が始まったのです。
写真家の仕事をしながらも月に20日以上は河川敷にいる猫の世話をすると言います。
1日の移動は自転車で50~60㎞にも及ぶそうで、そうしているうちに数百匹の猫の世話をしていました。
夏場はハエ、ノミ、ダニ、蚊などを媒介して、病原菌が撒き散らされる劣悪な環境が、冬は過酷な寒さが待ち受けます。
痩せ細っている猫には十分な食事を与えながら、常に健康状態に目を光らせます。
病気に掛かっている猫は病院で治療を受けさせることもあります。
これらのお金は全て小西さんの懐から出されたものです。
国に援助を求めず、誰に言われるでもなく、自らの意思で猫たちを救う。
ご自身の生活費も必要最低限確保したら、あとは全て猫のために使う。
とても簡単なことではありません。
そんな中でも、無くならない「弱いものいじめ」。
散歩に来た犬を、飼い主が河川敷に放って猫を襲わせるなど、劣悪非道な行いが蔓延しているのです。
きっと、かつて家の近くの公園で行われていた非道が、河川敷でも広がっている可能性があります。
猫たちの真の脅威は、夏の暑さでも冬の寒さでも、はたまた、病原菌でもありません。
人間。これだけです。
失われる必要の無い命を虐げる、無価値の存在です。
常識という縛りを教育と言う言葉で固め、
教育という暴力を日常的に繰り広げる。
冒頭の小西さんの発言を思い出してください。
一部の心ない人間は自分より強いものに挑もうとせず、
弱いものをを見下し、欲求を満たすために殺す。
許される行為ではありません。
小西さんが行う懸命な活動を、初めて「動物保護」と呼べるのではないでしょうか?
きっと、一生をかけて取り組まれると思います。
そんな小西さんの生き甲斐。
それは自転車で河川敷を訪れると、自ら走って近寄ってくる猫たちの姿なんだそうです。
胸を打たれる光景ですね。
野良猫たちが安心して暮らせる環境も必要ですが、
弱い人間が動物たちを虐める環境の廃絶も進めなければいけません。
今の非力な自分にできることは限られていると思いますが、
偽善ではない、動物たちに寄り添った支援をできるよう活動に取り組みたいと思いました。
初心に還り、頑張ります。
Animals Life Saves
michi